営為(えいい)

いとなみ。行為。「月々の―」

もしその空想ですら醜い欲望から自由になれないのだとしたら、その営為は根本から呪われているとしか言いようがない。それは血で血を洗おうとするようなものだ。泥で泥を拭い落とそうとするようなものだ。薄汚い現実から離れた純粋で無垢な空想など存在し得ないのだとしたら。その矛盾は、空想の力を信じるオタクであればこそ、恐ろしいものとなってしまう。
「君たちはどう生きるか」は、そうした「呪い」と向き合わざるを得なかった作品なのと思う。